考察覗き魔

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ダークソウルシリーズに関する考察

【エルデンリング】二本指と三本指とメスザリガニ【考察】

エルデンリングで謎の多い、二本指・三本指に関する一つの面白そうな解釈を提示したいと思います。

 

 

さて、二本指とはエルデンリングで登場する謎の生命体(?)です。

二本指は「大いなる意志」と交信し、指読みを通して褪せ人を導きます。

円卓でそそり立つ二本指✌️

この二本指、なかなか謎が多くこれだけでエルデンリング考察の一大テーマとなる存在です。エルデンリングでは、この二本指と似た「三本指」も登場します。

王都の地下の三本指🤘

今回は二本指・三本指の面白そうな可能性を考えたので、ここに記録しておきます。

二本指の姿 染色体との類似

二本指の伝承

二本指の伝承が刻まれたタリスマン
信仰を高める

指は声を持たず、だが雄弁であった
指は執拗に蠢き、空に神秘を綴った
そして我らは言葉を得た。信仰の言葉を

信仰のステータスを上げるこのタリスマンには、二本指の姿が刻まれています。
しかし、どうにも様子がおかしい... そう、地面に埋まっているはずの二本指が、X字の姿で蠢いているのです。

これが二本指の本来の姿なのか、それは掘り起こさない限り分かりませんが、この姿をヒントに少し考えます。

私がこの姿を見て思い出したものは、「染色体」でした。

染色体(左)とその構成要素のDNA(右) (いらすとや より)

染色体は生物の細胞に含まれる遺伝情報を担う物質で、例えばヒトの場合、普通の細胞内では2本の染色体がセットでX字の形となった「二倍体」という形をとっています。

ただ、X字の物などこの世の中に腐るほどあります。二本指と形が似ているというだけでは議論は発展しません。

しかし、ある日の友人とのゲーム中、

「二本指の伝承、染色体にも見えるけど、三本指に繋がらないし意味ないよなぁ。」

友「あるよ。」

「えっ」

友「三本の染色体、あるよ。」

とHEROのバーテンダーばりのアンサーに驚いた私は、三本組の染色体について素人ながら調べました。

三本一組の染色体は「三倍体」と呼ばれ、ヒトの持つ染色体でも三倍体となることがあり、例えばダウン症候群は22+1対のヒトの染色体のうち、21番目が三倍体の場合に発現するそうです。また、動物の性別を決定する性染色体では、ヒトの場合XYなら男性、XXなら女性、というようにXとYの染色体ペアの組み合わせで構成されます。
この性染色体も3本セットになる事例があるそうで、性染色体がXXYとなるクラインフェルター症候群という例があります。ちなみにこれはオスの三毛猫(三毛猫は本来メスしかいない)が現れる要因らしいです。

黄金と生殖能力

さて、いきなり染色体について調べたことを書きましたが、はたしてエルデンリングと関係があるのか?
実はエルデンリングでも、性別や繁殖は一つのテーマで、黄金の祝福とも関連しています。
例えば、狭間の地における繁殖には黄金の宿る赤い血が必要になります。


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エビやカニやタコは赤い血を持たず、白い肉を落とします。
狭間の地において、タコ自身では繁殖ができず、人を喰い卵巣を赤い血で満たします。

赤い血は黄金のきらめきを宿しており、腐ることのない黄金の祝福を受けていることがわかります。

つまり黄金を宿す血こそが生命の要であり、狭間の地において、黄金を持たないものは繁殖することすらできない世界です。

二本指はマリカやエルデンリング、大いなる意志と関連するため「黄金樹側」の存在です。逆に三本指は黄金から外れた存在であり、狂い火を用いるような三本指側の人間は黄金の祝福の影響を受けないそうです(エレの教会のカーレ談:各地の商人は目が黄色く、敵対すると狂い火を用いる者もいる)。

・二本指は黄金樹側

・三本指勢力は黄金の祝福を受けない

・黄金の祝福は生殖能力と直結

ちなみに、二本の性染色体が三本になるクラインフェルター症候群では、生殖能力を失うことが多いそうです。

エルデンリングにおける「性別」

エルデンリングでは、性別も一つのテーマです。

engankyo.hatenablog.com

以前の殴り書きで、デミゴッドの性別の曖昧さについて書きました。

同一の肉体に女性のマリカと男性のラダゴンが共存する例や、少年性と少女性を共に持つミケラの例があります。

性別は先ほど書いたような、性染色体のペアで形成される概念です。
当然、神はヒトではないのでそういった常識は通用しないでしょう。

ただ、ノーヒントでは進展しないので、ヒトの性別決定を参考にエルデンリング世界の性別を考えてみたいと思います。

エルデンリングでは、双子がいくつか登場します。
円卓のDや、モーゴットとモーグそしてミケラとマレニアなどです。

双子には一卵性と二卵性の場合があり、一卵性双生児の場合は同一の遺伝情報を持ち、その性別は同じで、姿もソックリになります。おそらくDやモーゴットとモーグなどは一卵性のタイプの双子ではないでしょうか。

では、ミケラやマレニアはどうでしょうか。彼女らは姿・性別も異なり一卵性のようには見えません。しかし、モーゴットは彼女ら双子を”天賦の双子”と呼びます。
”天賦”の意味の解釈は人それぞれですが、「生まれつき双子」、「双子になるべくしてなった」「先天的な双子」... こんな風に解釈しました。

しかしこのような解釈では、二卵性というより一卵性双生児の方がしっくりきます。

そこで色々調べた所、どうやら異性一卵性双生児という事例がいくつかありました。
異性一卵性双生児の場合、性染色体がXY(男)とXのみ一本(女)で別れるパターンやXX(女)とXXY(男)の組み合わせなどがあるそうです。

もちろんデミゴッドはヒトではないし、ミケラとラダゴンの子供という特殊すぎる環境ではありますが、ミケラとマレニアが一卵性の双子である可能性を排除はできないようです。

女性だけの稀人

性別が重要となるテーマは他にもあります。

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デミゴッドが殺された陰謀の夜の実行犯である黒き刃の刺客たちは全て女性であり、
さらに興味深いのが彼女たちがマリカと近しい稀人であったことです。

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稀人とは、狭間の地の外からきた女王マリカの同族であるらしく、おそらく人間とは全く別の生命なのでしょう。

黒き刃、ティシーの遺灰より、ティシーは黒き刃の長アレクトーの娘であるらしく、稀人には繁殖する能力があるようです。
メスしかいない個体が繁殖する手法として、単為生殖が考えられます。

単為生殖は植物や昆虫、一部の動物に見られる繁殖様式です。
例えば、一部のザリガニはメスの個体のみ存在し、単為生殖を繰り返して増殖することでき、外来種問題ともなっているそうです。

この単為生殖をするザリガニは、初めの方で述べた染色体を三本一組で持つ三倍体の個体らしいです。エルデンリングでもエビ(ザリガニ)が登場しますが、ザリガニたちは黄金の血を持たない白い肉を持つ生き物です。エルデンリングのザリガニも、通常の繁殖が不可能ならば、単為生殖で増えているのかもしれません。

↑ちなみにエルデンリングのザリガニはおそらくメス

外来種のマリカたち稀人が女性のみであり、繁殖も可能である生命であること、
そしてその体に現れる雄性のラダゴンという存在。そこから生まれる双子のミケラとマレニア。 

エルデンリングの神たちはとても不思議な生態系をしていることは、なんとなく分かりました。(なんと投げやりな)

性別や繁殖に直結する染色体に着目して、デミゴッドたちの生態系について考えることができました。

おわりに

今回、「二本指が染色体に似ている」という観点から掘り下げ、三本一組の三倍体と三本指や双子の性の問題、メスザリガニの単為生殖と女性だけの稀人について広げることができました。

女性集団や単為生殖で生まれるクローンのテーマは「しろがね人」などに発展ができそうですが、膨大なためここで止めておきます。

三本指と狂い火、目の問題へはあまり発展させられず悔しいですが、ザリガニの腹を見ている時が一番「俺は何やってんだ」感があって楽しめました(そしてメスザリガニの作り込みに脱帽)。

 

おわり!

【エルデンリング】 メリナの目の色 【殴り書き】

エルデンリングの目の色について、気になることをメモ。

メリナの右眼について

メリナの髪は赤く、右目は金色である。メリナを生存させ狂い火ENDに到達した場合、メリナの髪は黒くなり右目の光は褪せている。

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メリナの右眼 - 金色

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狂い火ENDにて、メリナの右眼の色が褪せる
メリナの左眼 - 青色

推測だが、狂い火の王によりマリカ像は崩れ、黄金樹の時代・黄金律の時代は崩壊した。メリナの髪から赤い色素が抜け、右目に光が失われたのは、マリカの消失とともにラダゴンの赤髪の要素が失われたことを示し、右目の金色は黄金樹の祝福を表していたのかもしれない。

話は変わって、サリアの教会にいる隻腕のミリセントについて。
彼女の目の色を確認すると、メリナと同じような金色をしていた。

マレニアと繋がりの深い人物だからだろうか、その髪色は赤い。
使命のある人物の目が金色なのか、ラダゴンの血縁者の目が金色なのかはわからないが、黄金樹につながりのある、意味のある色に思える。f:id:yasaiprpr:20220314120512j:image

 

ラニの左眼について

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ラニの目も特徴的。左眼のみ開いており、その色は青い(ややメリナの左眼と比べると緑がかっている?)。

ラニは自らの肉体を死のルーンで殺し、魂のみ人形に移している。
この世界の生命はみな、何かしらの”律”に縛られているようで、そのほとんどが黄金樹の司る黄金律の影響を受けている。

私の律は、黄金ではない。星と月、冷たい夜の律だ

しかし生命と魂と共にある律は、黄金律のみならず星と月が司る律もあるようで、ラニの律は、その冷たい夜の律らしい。

黄金律大好きマン(マリカに言わせると黄金律の犬)のラダゴンの子供であるラニは神人であり、マリカを継ぐ素質を持った存在だった。その肉体も黄金に祝福されたものだと考えられる。

エルデンリングでは肉体と魂は分離された概念のようであり、ラニが肉体を棄てて魂だけを人形に移したり、魔術師が自らの魂を無機物の結晶に変えて肉体を取り替えることができている。

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セレンの意志は石に

ここから推測だが、肉体と魂はそれぞれ区別され、肉体=黄金律、魂=星の律といった律にも担当分野があるのかもしれない。

肉体と魂、黄金と星、生命と死、右眼と左眼。これらに結びつきがあるのかも、そんなことを頭に入れて今後も情報を探していきたい。

 

【エルデンリング】ミケラのメモ 【殴り書き】

ミケラについて忘れそうなことをメモ。

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ミケラは他人に愛するを強いることができる。

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モーグはもちろん、マレニアもミケラの術で虜にされていそう。
”マレニアの翼兜”の「兄さまが、約束を違えるはずがない」なんて特に怪しい。

オープニング映像的に、破砕戦争中にミケラはモーグに連れ出され、その間絶賛マレニアはラダーンと戦闘中だったのかも。そもそもモーグはマレニアに勝てなさそう。

そしてゴッドウィンとミケラの関係も想像以上に興味深い。

…申し訳ありませぬ、ミケラ様
まだ、太陽は蝕まれませぬ。我らの祈りが弱いばかりに
貴方の友は、魂無きままなのです…
…もう、見ることは叶わないでしょう
貴方の聖樹を

ソールの砦の霊体が、ミケラとゴッドウィン(貴方の友は、魂なきままなのです)が友人であったことを教えてくれる。

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ゴッドウィンを弔う墓標剣”黄金の墓標”には少年の祈りが込められている「兄様、兄様、正しく死んでくださいな」
ゴッドウィンを兄様と呼ぶこの少年は何者か、その戦技を撃つと正体のヒントを得られる。

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この戦技を発動したときの紋章はミケラを表すものである。ミケラとゴッドウィンに繋がりがあったことは確かなようだ。死に生きる者たちに効果のあるこの剣が、死に生きる者になってしまったゴッドウィンへの弔い。

ところで黄金律原理主義は死に生きる者たちと敵対している、NPCではDとフィアのように。ミケラが死に生きる者に対する剣を弔いに使っているので、かつては黄金律原理主義側であった。

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しかしマレニアの腐敗に意味がないからか、原理主義を捨てて無垢金でどうにかしようとし始めたらしい。つまりはゴッドウィンの死後?

ソール砦の霊体の話に戻れば...
蝕まれ、色をなくした太陽とミケラの聖樹にどういった関連があるかは疑問。触の太陽は魂なきデミゴッドを運命の死から遠ざける守護星らしい(蝕紋の大盾より)。
そもそもこの世界における太陽とはどんな意味を持つのだろう?
ダークソウルでは、太陽とはエルデンリングでいう「律」そのものだろう。太陽と生命が直結しており、太陽が元気ないと生命もボロボロ。ダークソウルにおける太陽はエルデンリングでは黄金樹に置き換わっている。

ゴッドウィンは魂を殺されて死王子となったようだが、死の状態異常を持つ炎は生前から持っていたのだろうか。

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巨人の遺体 死の状態異常のイバラに似た形状

 

火の釜の麓で死んでいる巨人はマリカやゴッドフレイ軍との戦闘に敗れたものだと考えられるが、その遺体は腹をイバラのようなもので貫かれており、プレイヤーが呪死した際の姿と酷似している。巨人殺しに死の力を使っていたのはゴッドウィンか?

そもそもラニがゴッドウィンの魂を殺したことが謎だったが、ゴッドウィンを利用して女王後継者のミケラが何か企んでいたのかもしれない。

 

死王子の力と関連して…
神狩りの黒炎、死王子の炎、マリケスの運命の死。これらが近いような遠いような、難しい。死王子の炎と運命の死の力は聖属性だが、神狩りの黒炎は炎属性で異なる。

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マリケスの運命の死と神狩りの黒炎も無関係ではないようで

黒炎とは、すなわち神狩りの炎であった
しかし、マリケスが運命の死を封じた時
その力は失われた

黒炎も、死のルーンに由来した力を利用していたのかもしれない。効果の面でも、被弾時にスリップダメージを受けるあたり似ている。

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黒き刃(大いなる意志の刺客?)と戦闘し黒炎に飲まれるイジー

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黒炎と死のルーンの力の色の比較

ラニのイベントでは、ノクローンの秘宝を用いて大いなる意志に背くことになる。
それが原因なのか、ラニのイベント以降、ラニの塔前やイジーの前には黒き刃が何体か倒れている。

ジーは黒き刃に敗れたものと推測されるが、その遺体は黒い炎に包まれており、死のルーンの力とは別のように見える。

黒炎と宵眼の女王は、また掘り下げると面白そうなので調べたい。

【エルデンリング】デミゴッドは植物生命体?【考察】

今回もネタバレ注意です。よろしくお願いします。

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マリカとラダゴンの子供たち

前回の記事で、「マリカとラダゴンは同一個体であり、男性性と女性性を同時に持った植物のような生命ではないか」と仮定をしました。

engankyo.hatenablog.com

マリカとラダゴンの子であると明文されているミケラとマレニアは、ただ一人の神の子と言われ、マリカ=ラダゴンの自家受精的繁殖で産まれたと考えられます。

話は変わりますが、動物にはオスとメスという性別があるのが一般的です。しかし魚やカタツムリなど、一部の動物は男性器と女性器を持ち性別を切り替えられる種類も存在します。

動物から植物に目を向けると、雌雄同株の種は比較的多く、一つの花には雌しべと雄しべが同居した自身で受粉を行い繁殖する個体がいます。自家受粉は虫や風に花粉を運んでもらう必要がないというメリットがありますが、近親での交配により遺伝的多様性が失われるため、特定の病気に弱くなるなど虚弱な個体が生まれやすくなることがあります。

さて、自家受精的に産まれたと仮定したミケラとマレニアですが、彼女たちの生もまた脆弱なものでした。

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ミケラは永遠に幼く、マレニアはその血に腐敗を宿しています。
マレニアの腐敗とその原因については、別の機会に書きたいと考えています。

デミゴッドの性別

次に、デミゴッドたちの性別について考えます。マリカ=ラダゴンは同一であり、性別を切り替えられる存在でありますが、その子供たちのデミゴッドはどうでしょうか。

マレニアは女神と呼ばれているため女性であると考えられますが、その双子のミケラに関しては性別が不詳です。
デミゴッドの一人であるモーグは、ミケラを伴侶とし王となる野心を掲げていました。さらにミケラはマレニア、ラニと共に女王マリカを継ぐ候補に選ばれていました。
これらのことから、ミケラは女性であると推測できます。

しかし、ミケラの双子であるマレニアは彼女のことを「兄さま」と呼んでいます。

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女性かと思われたミケラですが、男性である可能性も出てきました。ミケラの性別を考える上で、一度聖女トリーナという人物について情報を整理します。

聖女トリーナは、ミケラとは直接の繋がりはありませんが共通項が多数存在する人物です。

共通項1:スイレン

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どちらもスイレンにその名前が挙げられており、わずかな関連がみられます。

共通項2:人の意識に作用

もう一つの共通点として、このスイレンを用いて製作されるアイテムがどれも「人間の意識に作用するもの」であることが挙げられます。
トリーナのスイレンで製作されるものは主に、眠り脂や骨の眠り矢などの睡眠状態異常を引き起こすアイテムです。

一方、ミケラのスイレンで製作できるアイテムの「誘惑の枝」はFPを消費して敵を魅了させるアイテムです。

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トリーナとミケラはそれぞれ、睡眠と魅了という人の意識に作用できる能力を持っていたようです。

共通項3:恐ろしい

上で載せた”マレニアの翼兜”のテキストを引用すると、

ミケラこそ もっとも恐ろしい神人なのだから

といった記述が確認できます。

実はトリーナにも”恐ろしい”というキーワードが使われています。

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トリーナの灯火のテキスト曰く、この松明に刻まれるトリーナの姿はどこか恐ろしいそうです。

小さなことではありますが、ミケラとトリーナには共通したキーワードがいくつか存在しました。これらを踏まえて、直剣”トリーナの剣”のテキストを確認します。

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儚い少女であるといい、少年であるといい

トリーナは聖女と呼ばれていますが、その性別は曖昧で、少女であり少年であったそうです。トリーナと共通項の多いミケラもまた、性別が不明瞭でした。
ここから、ミケラの性別も、”男女どちらか”ではなく”男女どちらでもあった”といった解釈も許されるのではないでしょうか。親のマリカがラダゴンであったように。

デミゴッドの接ぎ木

最後に、デミゴッドのひとりゴドリックの不思議なパワーについて触れておきます。

彼は接ぎ木のゴドリックと呼ばれ、人間やトロルの体の一部を自身に付け加えるおぞましい行為をおこなっています。

接ぎ木とは、異なる種類の植物の切断面を人為的に繋げることで病気や環境に強くする技術で、リンゴやトマトなど様々な作物で行われています。

ゴドリックもまた、竜の首と自身の左腕を切断し接ぎ木をおこなっています。
この接ぎ木の行為はゴドリックのみならず、封牢に封じられたゴドフロアや接ぎ木の貴公子といったその他のデミゴッド(おそらく)にも行われています。

このように、一部のデミゴッドたちは植物に特有の接ぎ木を行うことのできる生命体だと考えられます。

まとめ

マリカ=ラダゴンやその子供のミケラの性別を調べることで、彼らは雌雄を同時に持つ生命であると推測できました。
また、マリカの子供たちであるデミゴッドの一部は植物に特有の接ぎ木を行い、他種の生命の力を得ていました。

黄金樹が律である狭間の地では、そこに生きる生命も、あたかも植物のような性質を持つのかもしれません。

ダークソウル3では変えられなかったプレイヤーの性別が簡単に(鏡を見るだけで!)変えられるので、褪せ人もなかなか変な生き物だ!

 

気になるけどまとまっていない話

黄金樹の生命に関して少し気になる話。

黄金樹の始まりにおいて生命は坩堝(るつぼ:金属を溶かすつぼ)であったといったテキストがあります。エルデンリング内ではおそらく、この坩堝というワードを「複数の生命が溶けて混ざり合った様相」というニュアンスで使用しているのではないでしょうか。
原初では熱く溶けて混ざり合った生命が冷えてそれぞれに分化していく。
それゆえ生命の原初に近い坩堝の騎士は、人型でありながら翼や喉袋、尻尾を出現させます。また、坩堝の禁忌に触れたとされる混種の戦士は、半獣半人のようなキメラの姿をしています。

全て溶けて混ざり合った坩堝から生き物が分かれていったのであれば、元は同じ、性別や種族の違いなど曖昧なものに過ぎないのかもしれません。

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カモノハシのようになっちゃった死王子ゴッドウィンくん



【ネタバレ注意】エルデンリング デミゴッド相関図【暫定】

エルデンリングの大ボスたちであるデミゴッドたちの相関が気になったため纏めたいと思います。

筆者はクリア・トロコン済みです。ネタバレ満載の内容となりますのでご注意ください。

また、確認しきれていないテキストも多数あるため、暫定の自分的相関図となります。

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ーー以下ネタバレ注意ーー

 

 

 

相関が気になった人物たちをまず列挙します。

  • 女王マリカ
  • 黄金律ラダゴン
  • 最初の王ゴッドフレイ
  • 忌み鬼マルギット(モーゴット)
  • 血の君主モーグ
  • 欠け身のマレニア
  • 聖樹のミケラ
  • 星砕きラダーン
  • 法務官ライカード
  • 月の王女ラニ
  • カーリアの女王レナラ
  • 死王子ゴッドウィン
  • 接ぎ木のゴドリック
  • 産まれなきもの (琥珀のタマゴ)

以上の14名について、暫定の、ざっくりとした家系図を下に示しました。

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人物相関図(暫定)

 

クエスチョンマークで書いているところは、テキストによる確証を得ていない推測のものです。

 

まず、デミゴッドの定義を確認します。
エルデンリングの公式サイトのプロローグにて、

女王マリカの血を受けた子供たち、デミゴッドたちは、
エルデンリングの破片たる大ルーンを手にし、
その力に狂い、歪み、破砕戦争を引き起こし…

と書かれており、シンプルにマリカの子供たちがデミゴッドということで良いでしょう。
実際、デミゴッドのマレニアはマリカとラダゴンの子供です。

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しかし、直接の子供ではない場合もデミゴッドとなる場合があります。

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ダゴンは初め、カーリアの女王のレナラの伴侶であり、ラダーンやライカードの親となっていますラニはレナラの娘であることは確定)

その後、マリカを第二の妻とした際に外戚としてレナラの子供たちのラダーンやライカードもデミゴッドとなりました。ラニがラダゴンの子供であったかは、自分が確認したテキストの範囲では定かではありませんが、レナラの娘としてデミゴッドに配されたのでしょう。 ロジェールに黒き刃の刻印を渡すイベントで、ラニがラダゴンとレナラの子供であり、ライカードとラダーンの兄妹であることが確認できます。

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ラニの遺体を見ると、頭の部分に赤いものが付着しています。ラダゴンの子である証の赤髪の名残でしょうか。

黄金の一族について

そしてなかなか謎が多いのがゴッドフレイの子孫「黄金の一族」です。

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”黄金の一族は、最初のデミゴッドであったのだ”という記述から、最初の王ゴッドフレイの子孫は女王マリカの子供たちだったと考えられます。

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最後の王であるモーゴットは、大ルーンの記述より黄金の一族であることがわかります。ゴッドフレイ戦のムービーにて、ゴッドフレイがモーゴットを労わるシーンがあることから、黄金の一族の中でもかなり近縁の関係にあるのではないかと推測します。

ダゴンの秘密

結びの教会にいる亀さん(名前忘れた)から、レナラとラダゴンについていろいろお話を聞くことができます。
亀さん曰く、マリカの二番目の伴侶であり二番目のエルデの王であるラダゴンには大きな秘密があるそうです。

その秘密は王都のラダゴン像に隠されています。

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王都ローデイルのラダゴン像の秘密

王都のラダゴン像に向かい、奇跡「回帰性原理」を使用すると、ラダゴン像がマリカ像へと変化します。そして”ラダゴンとはマリカである”のメッセージが現れます。

このメッセージをの解釈は困難ですが、私は
ダゴンとマリカは雌雄同体の生命である
と解釈しました。

雌雄同体とは雌雄の生殖器を同一の体に備えていることを表し、ミミズやナメクジ、一部の植物などにみられます。

女王マリカはエルデンリングであり、エルデンリングは黄金樹であるならば、マリカという生物が植物と似た生殖を行なっていると考えることができます。

この生命(以下マリカ・ラダゴン)の女性的側面がマリカであり、英雄的男性的な側面がラダゴンとして現れたのだと考えています。

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産まれなきものについて

産まれなかった琥珀のタマゴの持つ大ルーンが、マレニアと同じ形状を持つことから、マリカ・ラダゴンの子供だと推測すると、は琥珀でできたタマゴで繁殖する卵生の生命だと考えられます。

マリカ・ラダゴンが黄金樹であり雌雄同体の生命なら、そのタマゴが黄金樹の雫であっても不思議ではありません。

ミケラとマレニアについて

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マレニアの追憶を確認すると、”ミケラとマレニアは、唯一人の神の子供”といった記述が確認できます(英語版では"children of a single god")。
マリカとラダゴンが同一人物であり、ただ一人の神が自家受精的な繁殖で生まれた双子がミケラとマレニアだと考えられます。

 

今回の記事は以上です。ゴッドフレイやミケラとモーグの関係など、沢山書きたいことはありますが、大変なので小出しで行きませう。
未知のテキストを探せばデミゴッドたちの関係性も明瞭になっていくと思うので、気付き次第加筆修正していくつもりです。

ありがとうございました。

 [ネタバレ注意]シン・エヴァンゲリオンをみてきたオタクの吐露

エヴァンゲリオンの映画を観てきました。
家に帰ってパンフレットも開かずに書き始めています。

当然のようにネタバレ注意です。どうか読むならアニメ、旧劇場版、新劇場版を観てから観てください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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まずはじめに、この記事はエヴァの考察ではありません。ただのオタクの戯言です。
ダークソウルも関係ありません。

 

私、アニメやゲームは大好きなのですが、中学生くらいでしょうか、アニメを見るようになり、エヴァンゲリオンもその時に観ました。いわばオタクの原体験の一つがエヴァンゲリオンでした。
少しグロテスクな描写や、神話から引用された単語、ボーイミーツガールから始まり心象的な表現が多く、世界が滅んでいくいわゆる「セカイ系」と呼ばれるような世界観に、中坊の私は心奪われました。当時学校では友人とエヴァンゲリオンについてよく議論して盛り上がっていたのを覚えています。カトリックの学校だったので旧約聖書を購入しており、ウキウキで創世記を読んでいた記憶があります。リビドーって言葉もエヴァで知ったかなあ。

難解なストーリーや演出に惹かれていたのも事実ですが、オタクとしてアスカもすごく好きだった記憶があります。陳腐な表現で済ましたら怒られそうだけど、ツンデレいいよね。

まあそんな自分語りは置いておいて。
シン・エヴァンゲリオンを観ました。

簡単な感想は、「創作物の作る呪縛とその解放」の作品。

なーんかカッコつけたこと言っていますが、エヴァンゲリオンの「真の」結末として素晴らしいものを観ました。

まず一つに、キャラクターの説明の多さ。
自分の気持ちや設定をはっきりセリフとして喋ってくれる、これだけでオタクはある意味「やることがなくなる」。長い物語の結末として、後引くようなことをしない、作中でも何度も言われる「ケジメ」としての作品。

 

そして次に、過去映像作品からの多くのパロディ。

まるで劇薬のような、旧劇場版のエヴァンゲリオンでの演出が、このシン・エヴァンゲリオンではキャラクターの成長とともに新しく生まれ変わっています。
「旧劇場版のあの時シンジはこうした」ことを我々は知っているしそれが好きだからエヴァが好きだった。
でも今回は違う、砂浜で強調されたセクシーさで横になるアスカに対して、シンジは自慰行為もしないし首を締めもしない。ただ「好きだった」とお別れをする。

また、キャラクター同志でカップルが生まれたことも作品へのケジメの一つだろう。
綾波やアスカにどハマりした人たち、そんな人たちの「好き」という感情も解放してあげなければいけない。最終回発情期なんて呼ばれることもあるが、作品の一部であるキャラクターに対する気持ちにけりをつける大きなケジメだろう。

僕らはエヴァが「好きだった」。
私なんか、「まあエヴァは好きだけど公開日にみるほどでは〜」なんてほざき、好きであることを自覚していなかった。公開されて数日、急にネタバレが怖くなり急いで観に行った。
そして観て思った、「エヴァが大好きだったんだなあ」。
でもこれはお別れとケジメ、エヴァンゲリオンからの解放、いや、「創作物に囚われた呪いから解放する」作品である。
エヴァが大好きでのめり込んでいた人を解放しなければならない。
作中では何度も、現実世界を突きつけられた。原画がそのまま映像にされていたり、特撮のようなセットで戦うエヴァンゲリオン、撮影のためのビデオカメラ、スタジオで話すシンジ、人が声をあてていることを自覚させるシンジの声優の変更、そして最後の現実世界の空撮。新劇場版からの新キャラクターであるマリがシンジを救いだすのも、旧劇場の世界、エヴァの世界に囚われた我々を解放する新しい存在ということだったのかなあ、そんな風に思ってしまいました。

エヴァの世界観にのめり込んだ人、キャラクターにガチ恋した人、新作が生き甲斐だった人。視聴者も、創作者も、すべて現実世界の人間である。「現実を見ろ!」なんて厳しいメッセージでは無く、自分のオタクの原体験「空想のエヴァンゲリオンの世界」がシュワーっと現実に溶けていくような、「現実もみなきゃなあ」と自然と現実世界に引き戻してくれるような作品でした。
僕は創作物の呪いにかかった亡者なので、いまだに「ダークソウルの新作くれ!」と言っちゃうけどね。

 

さらば、全てのエヴァンゲリオン
ありがとう、全てのエヴァンゲリオン

 

あ、パンフレット読まなきゃー

【ダークソウル】ウーラシールの魔術と古い約束

  ファランの城塞で登場する黄色指のヘイゼル。彼女は黄衣の探求者と呼ばれる、黄金の魔術を探すものたちの一人です。

【黄衣の外套】

黄色い衣の外套
その下には、真鍮のメダルが連なっている

黄衣は、失われた魔術の探求者の装束であり
メダルの数はその成果の証である
それは彼らの誇りだ、誰に理解されなくとも

黄金の魔術とは、亡国ウーラシールに伝わる光を操る魔術であり、『照らす光』や『擬態』などがその一例です。

【照らす光】

古い黄金の魔術の国
ウーラシールの失われた魔術
光を生み、周囲を照らす

光を生み出す、単純な魔術であるが
それこそ黄金の魔術の精粋であり
竜の学院は、ついにそれを実現できなかった

 この黄金の魔術の国ウーラシールにはキノコ人と呼ばれる生物がおり、神聖な生き物とされていましたす。このキノコ人、無印ダークソウルでは黒い森の庭と大樹のうつろにて、敵対モブとして登場しますが、森の庭の個体のみ「黄金松脂」をドロップします。

【黄金松脂】(DARK SOULS 3)

黄金の光を放つとても珍しい松脂
中でも塊であるものは希少である

一時的に、右手の武器を強化する

いまやその製法を知るものはおらず
ある種のキノコの樹脂であるともいう

 なぜ森のキノコ人だけが黄金松脂をドロップするのでしょうか。
キノコは「木の子」と呼ばれているように、木に生えて育つのが一般的なキノコでしょう。森のキノコ人が黄金の力を手にしたのは、森の木に秘密があるのではないでしょうか。

実際、ウーラシールの森の木には特殊な力があるようです。

【白木の弓】

白皮の木で作られた短弓
光を操る魔術を帯びている

それは、深淵歩きの英雄譚でも知られる
深淵に飲まれた古い魔術の国の足跡である

戦技は「見えない矢」
大きく引き絞り放たれた矢は
黄金の魔力を纏い、ほぼ透明となる

 ウーラシールの木には黄金の魔力が宿っており、この木に根を張ったキノコが黄金の力を持つことは不思議ではありません。

ではそもそも何故、森の木に黄金の力が宿ったのでしょうか。
「そういう種類の木なんだよ」と言われてしまえばそれまででしょうが、それでは少しつまらない。

キノコが木から力を貰うように、木は地面に根を張って生きています。
それでは根を張った土に黄金の光の力があるでしょうか?

私の考えでは実は逆で、土に闇が多く染みこんだ場所、具体的に言えば人が多く眠る場所こそ、光の力を持つ木が育つのではないかと想定しています。

というのも、エリザベスがいるウーラシールの霊廟(=お墓)には白皮の木がたくさん生えており、エリザベスもその木の一つから生えています。

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ウーラシールの霊廟と白皮の木

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白皮の木に自生する神聖なキノコさん

また、光の魔術を帯びたウーラシールの木には「白皮の木」という特徴があります。
白皮の木といえば、ダークソウル3で登場するアイテム「幼い白枝」はウーラシールおよびウーラシールの宵闇に関連するアイテムですが、これはダークソウル3のいくつかのポイントで拾得することができます。
「不死街」、「深みの聖堂」、「ファランの城塞」そして「輪の都」です。

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ロスリックでスクスク育つ白皮の木

白い木の生えている根本で「幼い白枝」を拾うことができます。不死街の巨人とのイベントを進めていれば大弓で助けてくれるあの場所です。

不死街と深みの聖堂は、お墓も多く、死体が地面から現れるほどの土地です。ファランの城塞は戦士が多く眠る場所であり、長老グルーがひとたび地面をつつけばそこには怨念がおんねん。輪の都では白皮の木は深淵の沼に生えています。闇吸い放題です。

どの場所も人が沢山眠り、闇が染み込んでいる土地です。黄金の魔術の謎は「土」にあったのだ!

黄金の魔術を求める黄衣の探索者ヘイゼルはそのことに気が付いていたのか、それとも偶然か、彼女の得物「ヘイゼルのつるはし」は土を掘り返すための道具「つるはし」でした。

【ヘイゼルのつるはし

ロザリアの指にして黄衣の探求者
黄色指のヘイゼルの得物

それは武器であると共に魔術の杖であり
こびり付いた金粉は失われた魔術の残滓である

 【つるはし】

鉱夫が土を掘り返す道具
本来は戦いに用いられるものではない

だが大岩を砕く渾身の振り下ろしは
半端な鎧などやすやすと貫くだろう

 光の魔術を操るウーラシールの魔術師たちは、やがて生まれた深淵に飲まれ、恐ろしい闇の魔術を生み出します。

【闇の霧】

ウーラシールの魔術師が狂気の内に見出した
深淵の魔術。闇の霧を発生させる

人間性に近しいはずの闇の霧は
だが、人にとっては恐ろしい毒となる
多くの人が、よく人を蝕むがごとく

 光と闇は表裏一体なのか、優しい魔術と称された光の魔術は、人を蝕む恐ろしい闇の魔術に変わってしまいました。

【歪曲した防壁】

周囲の大気に歪みを与える闇術
ほんの一瞬、スペルを弾く

闇術師ギリアには、ただひとりとして弟子はおらず、
その業が伝えられた経緯も謎に包まれている
あるいは闇の術とは、どこか別のところから
生まれたものなのかもしれない

 【歪んだ光壁】

古い黄金の魔術の国
ウーラシールの失われた魔術
光を歪ませ、魔法を弾く

光を扱う魔術の中でも、秘術にあたるひとつ
基本法則が一瞬に捻じ曲がるとき
すべての幻はその行き場を失うのだという

光の魔術と闇の魔術には大きな違いは無いのかもしれません。

ところで、イルシールの地下牢では、闇属性への派生が行える罪の種火や、闇術を扱う魔女カルラが牢に入れられていますが、黄衣の探求者の遺灰と宵闇の頭冠も牢の中にあり、少し異質に感じられます。しかし光の魔術と闇の魔術に大きな違いが無いと気付かれ、危険視されていたとすると、納得がいきます。

話は少し変わりますが、この光の魔術は竜の学院ではついに実現できなかったようです。ウーラシールの宵闇曰く、

ウーラシールの魔術は、なんというか、寛容で、クスッ
少しいい加減なところがあるのですが

貴方の時代の魔術は
もっと真摯で、自己以外を拒絶するように見えるのです

 無印本編の時代の魔術(おそらく竜の学院の魔術に代表されるもの)はいい加減なウーラシールの魔術と異なり、真摯で自己以外を拒絶するものだそうです。
他者を拒絶しない寛容な魔術は、やがて行き過ぎた感情となり他者への羨望に変わってしまったのでしょうか。

【追う者たち】(DARK SOULS 3)

禁忌とされる闇の魔術
人間性の闇に仮そめの意志を与え放つもの

その意志は人への羨望、あるいは愛であり
人々は目標を執拗に追い続ける
その最期が小さな悲劇でしかありえないとしても

 他者への感情が魔術の性質を大きく変えるのでしょう。
生命を追いかける魔術「追うものたち」に似た魔術があります。

【追尾するソウルの塊】

古く竜の学院が失った大魔術師
ビッグハット」ローガンの独自魔術のひとつ

追尾性の高いソウルの塊を浮かべ、放つ

探求者たるローガンの一端が見える魔術だが
生命に惹かれるその性質について
後の研究では、むしろ闇に近いとされている 

 ローガンによって作られたこの魔術ですが、どうやら闇に近い性質であると書かれています。

探求者たるローガンによる魔術が闇の性質を持つ。「探求心」というものが闇の性質に近いことはほのめかされています。

【結晶古老の刺剣】

結晶の古老が護身に用いた刺剣
刀身に細かな結晶が散っている

結晶の魔力により魔力攻撃力を持ち
また、装備者のアイテム発見力を高める
それは古老が、生涯探求者だった証であろう 

アイテム発見力というのは、運のレベルを上げることなどで上昇するステータスですが、運というのは人間らしさの力、無印ダークソウルでは人間性の量によって変わるものでした。

 つまり伝えたいことは、他者への「羨望」で作り出され魔術が闇の力をもったことと同様に、「探求心」で作り出されたソウルの魔術にも闇の性質が宿る。闇と探求心は同一のものだと言えます。

闇と結晶(ソウル)の類似点は触媒からも見て取れます。

【マヌスの大杖】

深淵の主マヌスのソウルから生まれた魔術触媒
節くれだった古木の杖
その大きさから、打撃武器としても使用できる

性質は結晶の錫杖に近く、魔術の威力を高めるが
今人の身で用いれば、使用回数が減ってしまう

 【結晶の錫杖】

シースの妄執に飲まれたローガンの錫杖
凄まじい結晶の魔力を帯びた触媒

すべての魔術に絶大な威力をもたらすが
使用者は極めて高い理力を要求され
また魔術使用回数が半分になってしまう

 古木でできた”マヌスの大杖”は、ローガンの用いる”結晶の錫杖”とスペル使用回数半減という点で似た性質を持っていることが分かります。マヌスの杖の古木も岩の大樹の名残でしょうから、結晶と近い灰の時代の遺物なのかもしれません。
似た性質を、ダークソウル3の”古老の結晶杖”も持っています。「結晶球は使用者の意志を喰らう」といわれ、使用する魔法の消費FPが増加します。
他者への意志(ソウル)を触媒が喰らい魔術に結びつける、そういった仕組みで魔術が強化されているのかもしれません。

さて、結晶の魔術を生み出したローガンの力を受け継いだ双子の導師「結晶の古老」の片割れは、ファランの不死隊の同盟者となっています。

【降り注ぐ結晶】

結晶の古老として知られる双子の導師
その独特の魔術

小さなソウルの結晶塊を空中から連続で放つ
結晶の塊は貫通する

古老の片割れは不死隊の同盟者であり
ファランに魔術師を育てた
それは古い約束であったという

 古い約束、といったものがどういうものなのか不明ですが、結晶の古老は確かに不死隊たちへ魔術を伝えています。
不死隊に魔術を伝えると同時に、侍祭の娘ヘイゼルの魔術として「ファランの矢雨」や「強いファランの短矢」などを託しています。

ファランの矢雨】

ファランの短矢」の上位魔法のひとつ
ソウルの短矢を連続で放つ

それは結晶の古老が直々に鍛え
侍祭の長に託したものであるという
その娘、ヘイゼルの魔術として

 結晶の魔術を受け継ぐ人物が、黄衣の探求者となり光の魔術を求めるヘイゼルに魔術を伝えているのは興味深いものが在ります。

さて最後に、この記事を書くきっかけになった古老とマヌスの魔術を紹介します。(twitterのリンクで失礼)

ファランの矢雨とマヌスの闇の飛沫、降り注ぐ結晶とマヌスの降り注ぐ闇の攻撃。
似ているかどうかは個人の感覚ですが、古老とマヌスに繋がりがあったならとても面白いです。
森のファランの不死隊と古老の繋げる「古い約束」へのヒントになるかもしれません。

 

おまけの妄想 

ダークソウル無印では、DLCエリアのウーラシールに行くためには、クリスタルゴーレムに囚われたウーラシールの宵闇を救い、また公爵の書庫にいるクリスタルゴーレムから割れたペンダントを手に入れる必要があります。
マヌスを呼び起こす二つのトリガーは、どちらもクリスタルゴーレムに封じ込められています。
シースがどのような目的でウーラシールに手を伸ばし、マヌスを遠ざけていたのかは分かりませんが、上で述べたように結晶の古老とマヌスに繋がりがあったならば、
遡ってシースとマヌスに繋がりがあったとも言えるかもしれません。

ダークソウル2にて、シースもとい”這う蟲”という存在が明かされ、姿を変えて様々なものに取り憑いているようです。
この便利機能を好意的に解釈すれば、書庫の知識を通じてローガン、ジェルドラ公や公のフレイディア、そして呪われた大書庫を通して双子の導師にかつての古い約束が継がれていったのかもしれません。(まあ無理がある)

シースと古いヒトとの繋がりで一つ気になるのは、輪の都のシラの存在です。
彼女は小人の王から現れた狂王をつなぎ止め、部屋に閉じこもっています。
彼女は公爵の娘と名乗り、身にはバイバルの真珠を付けるなど、シースとの繋がりを匂わせます。
しかし神の誇り、火の矜持、闇への恐れを語る彼女からは、裏切り者の狂った白竜は想像できません。

案外、狂う前のシースは神の一員として、闇に対して思うところがあったのかも。そんな解釈が一つあってもいいのかもしれません。(個人的には、一貫して狂った裏切り者であってほしい)

 

おしまい